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VO₂MaxVO₂Max(全身持久力)を知る・測る・高める

測る

スマートウォッチ・スマホで VO₂Max を見る方法

VO₂Max を正確に測るには、本来は運動負荷の装置と呼気ガスの分析が要ります。最近は、スマートウォッチが、GPS で測った移動距離と運動中の心拍数の関係などから VO₂Max を推定する方法も広まっています(厚生労働省 2023)。

先に知っておきたいこと

  • VO₂Max の推定には、スマートウォッチなどの対応機器が要ります。スマホのアプリは、その値を見る場所です。スマホだけで推定する機能は、このページで確かめた 4 社の公式説明にはありませんでした。
  • スマートウォッチを持っていない人は、安静時の心拍数から推定するツールを使えます。
  • 多くの機種は、屋外でのランニングやウォーキングのときに推定します。屋内の運動やトレッドミルでは推定されない機種があります。
  • 出てくる値は推定値です。研究では、一人ひとりの値には大きな誤差がありました(精度)。

図でわかる

使っている製品から、表示を探す

Apple Watch → iPhone

  1. 「ヘルスケア」Appを開く

  2. 「ブラウズ」→「心臓」

  3. 「心肺機能」

    日・週・月などに切り替えて平均を見る。

Appleの推定条件と公式案内へ

Fitbit・Google Pixel Watch

  1. Google Healthの「フィットネス」

  2. 「主な指標」

    見当たらなければ「すべて表示」。

  3. 「最大酸素摂取量」

Googleの推定条件と公式案内へ

Garmin

  1. Garmin Connectを開く

  2. 「詳細」→「パフォーマンス統計」

  3. 「VO2 Max」

    アプリに表示される名前。

Garminの推定条件と公式案内へ

Galaxy Watch

機種・版によって、案内される表示場所が異なります。

Galaxy Watch9の日本向け案内
翌日の「フィットネス指数」に反映。
米国のサポート案内
ワークアウト概要の下部に表示。

機種・版の条件と公式案内へ

アプリは推定された値を見る場所です。表示を更新するために無理に運動せず、まず対応機種と推定条件を確かめましょう。

本文の公式案内を、たどる順番で整理しました。実際の画面を再現したものではありません。機種やソフトの版によって表示・条件が変わるため、各社の公式案内も確認してください。

機種ごとの早見表

会社推定するスマートウォッチ見るアプリ推定される運動最初の値が出るまで
AppleApple Watch(Series 3 以降)iPhone の「ヘルスケア」屋外ウォーキング・屋外ランニング・ハイキングのワークアウト24 時間以上の装着と、対象のワークアウト数回
GoogleFitbit の機器・Google Pixel Watch「Google Health」GPS をオンにした屋外ランニングだけ10 分の屋外ランニング(30 日で最大 3 回要ることも)
SamsungGalaxy Watch「Samsung Health」屋外で早歩き(時速 4 km 以上)またはランニングを 10 分以上(Galaxy Watch9 の案内)機種・ソフトの版で条件が違う
Garmin対応する Garmin のスマートウォッチ「Garmin Connect」GPS を受信しながら屋外で 10 分以上のランニング(機種の一例)最初の値は不正確なことがあり、複数回で学習

条件は、機種やソフトの版によって変わることがあります。お使いの機種の説明もあわせて確かめてください。

iPhone と Apple Watch

Apple の説明では、VO₂Max(アプリでの表示は「心肺機能」)を推定するのは Apple Watch Series 3 以降です。iPhone は、その値を見る場所です。

推定される条件

  • 屋外ウォーキング、屋外ランニング、ハイキングのワークアウトの間に、心臓がどれだけ働いているかから推定します。
  • 屋内のワークアウト(ジムの器具を使うものを含む)は、推定に使われません。
  • 最初の値が出るまでに、Apple Watch を 24 時間以上着けたうえで、対象のワークアウトを数回行う必要がある場合があります。
  • 推定には、年齢・性別・体重・身長と、心拍数に影響する可能性がある薬の情報も使われます。

見る場所

  1. iPhone で「ヘルスケア」App を開く
  2. 「ブラウズ」→「心臓」→「心肺機能」の順にタップする
  3. 日・週・月・6 か月・年を切り替えると、それぞれの平均が見られる

注意

  • Apple Watch が推定できる範囲は 14〜65 mL/kg/分です。
  • 年齢と性別にもとづくレベルの分類は、20 歳以上が対象です。レベルが低いと通知が届くことがあります(通知の基準と読み方)。
  • 心拍数を抑える状態や薬があると、VO₂Max が高めに推定されることがあります。

Apple 公式:心肺機能の確認手順

Fitbit・Google Pixel Watch

Google の説明では、Fitbit の機器と Google Pixel Watch で記録し、「Google Health」アプリで見ます。以前の「有酸素運動のフィットネス スコア」が、今の「最大酸素摂取量」にあたります。

推定される条件

  • GPS をオンにした屋外ランニングのときだけ測ります。今のところ、ウォーキング、サイクリング、トレッドミルでは測りません。
  • 最初の値には、屋外で 10 分のランニングを記録します。1 回で出ないときは、30 日間で最大 3 回の記録が要ることがあります。
  • ランニングの効率(ペースと心拍数の関係)を安静時の心拍数と比べて計算します。

見る場所

  1. 「Google Health」アプリで「フィットネス」タブを開く
  2. 「主な指標」までスクロールする(無ければ「すべて表示」)
  3. 「最大酸素摂取量」をタップする

同じ年代・性別の人と比べた 6 段階のレベルも表示されます。

Google 公式:最大酸素摂取量の確認手順

Galaxy Watch

Samsung の説明では、Galaxy Watch がワークアウト中に VO₂Max を測り、「Samsung Health」で見ます。条件は、機種やソフトの版によって説明が少し違います。

  • 日本の Galaxy Watch9 の製品ページ: 屋外で早歩き(時速 4 km 以上)またはランニングを 10 分以上行うよう案内され、結果は翌日の「フィットネス指数」に反映されます。
  • 米国のサポートページ(One UI 4.1 以降の機種): 時速 4 km 以上で平らな道を 10 分走る、GPS の受信が良い、連続の心拍測定をオンにする、自動で検出されたワークアウトでは測れないことがあるのでスマートウォッチからランニングを始める、とされています。結果は、ワークアウトの概要の下のほうに表示されます。

Samsung 公式:ワークアウト結果の確認手順(英語)

Garmin

Garmin のスマートウォッチは、対応する機種で VO₂Max を推定します。条件は機種ごとの取扱説明書に書かれています。一例として、Instinct 2 シリーズの取扱説明書では次のとおりです。

  • 手首の光学式心拍計か、別売りの胸ベルト式心拍計を使う。
  • 屋外で GPS を受信しながら、ランニングを 10 分以上行う。サイクリングでは、別売りのパワー計も要る。
  • 測る前に、ユーザープロフィールと最大心拍数を正しく設定する。
  • 最初の値は不正確なことがあり、何回かの運動でスマートウォッチが学習する。
  • 詳しいデータは「Garmin Connect」で見られる。

Garmin Connect で見る場所

  1. Garmin Connect アプリを開く
  2. 画面右下の「詳細」→「パフォーマンス統計」へ進む
  3. 「VO2 Max」を開く(アプリの表示名)

Garmin 公式の操作案内で最新の表示を確認できます。

そのほかの Android の機器

Android には、健康データをアプリの間で共有する Health Connect(ヘルスコネクト)という仕組みがあり、VO₂Max もデータの種類に含まれています。どのアプリが VO₂Max を書き込んだり読み込んだりするかは、アプリによって違います。

スマートウォッチの値は、どのくらい正確か

スマートウォッチの VO₂Max を実験室での測定と比べた研究を集めて分析した論文(14 件の研究、403 人。参加者の多くは運動習慣のある若い成人)では、次の結果でした。

  • 運動中のデータで推定する方式: 平均のずれはほぼ 0(−0.09 mL/kg/分)。個人での一致の幅を表す統計指標「95% 一致限界」は、−9.92〜9.74 mL/kg/分 でした。
  • 安静時のデータで推定する方式: 平均で 2.2 mL/kg/分 高めに出て、95% 一致限界は −13.07〜17.41 mL/kg/分 でした。

著者は、運動中のデータで推定する方式は集団の平均を見るには向いているが、一人ひとりでは誤差が大きい、とまとめています。一致限界は、観測された最小値・最大値や、あなたの誤差の上限を意味しません。この分析に Apple Watch の研究は含まれていません。

Apple Watch については、30 人が参加し、28 人を解析した研究で、5〜10 日着けて出した推定値を、トレッドミルでの最大運動テストの実測値と比べています。推定値は実測より平均 6.1 mL/kg/分 低く、平均絶対誤差率は約 13%でした。「実測 − スマートウォッチ」の 95% 一致限界は −6.11〜18.26 mL/kg/分 で、個人の誤差には幅がありました。

スマートウォッチの値の使い方

  • 1 回の値より、推移を見る。同じスマートウォッチを、同じような条件の運動で使い続けると、変化をとらえやすくなります。Google Health では、過去 3 か月のグラフや月・四半期・年ごとの平均を確認できます。小さな変化だけで体力が変わったと断定しないでください。
  • 機種どうしの値を直接比べない。推定の方法は、会社や機種によって違います。
  • 値が下がったときは、体調と計算条件を確かめる。坂、屋内、最大心拍の設定、暑さ、長い運動の後半などが推定に影響することがあります。下がった・上がらない理由に切り分け方をまとめています。
  • アプリの「レベル」は、比べる元のデータが違う。スマートウォッチのアプリのレベルは、各社が選んだ比較データにもとづきます(例: Garmin の取扱説明書は、The Cooper Institute の許可を得たデータだと書いています)。厚生労働省が示す日本人の表とは元が違うので、評価が一致しないことがあります。
  • 測るために無理をしない。体調が悪い日は休みましょう。運動中に胸の痛みやめまいなどがあれば、すぐにやめてください(安全の目安)。

値が出たら、年代の目安と比べる

スマートウォッチに出た値は、年代の目安と比べるツールに入れると、厚生労働省が示す日本人の年代別の平均・基準値と比べられます。スマートウォッチを持っていない人は、同じページで安静時の心拍数から推定することもできます。

このページに出てくる会社名・製品名・サービス名は、各社の商標または登録商標です。各社の公式説明は、ソフトウェアの更新で変わることがあります。

読んだ後の、次の一歩

スマートウォッチの値を、次の運動に生かす

値を確認した後は、今の運動習慣に合う方法を選びましょう。記録と振り返りの仕方も特集で案内します。

スマートウォッチ活用特集を見る

出典

  1. 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」INFORMATION 6「全身持久力(最高酸素摂取量)について」 https://www.mhlw.go.jp/content/001195874.pdf
  2. Apple サポート「心肺機能レベルを追跡する」(2026 年 9 月 16 日公開) https://support.apple.com/ja-jp/108790
  3. Google Health ヘルプ「最大酸素摂取量について」 https://support.google.com/googlehealth/answer/14237924?hl=ja
  4. Samsung Japan「Galaxy Watch9 40mm」製品ページ(フィットネス指数の説明) https://www.samsung.com/jp/watches/galaxy-watch/galaxy-watch9-40mm-cream-bluetooth-sm-l340nzejxjp/
  5. Samsung US Support "Work out with your Wear OS Galaxy Watch" https://www.samsung.com/us/support/answer/ANS10003401/
  6. Garmin「INSTINCT 2 SERIES 操作マニュアル」VO2 Max(最大酸素摂取量) https://www8.garmin.com/manuals-apac/webhelp/instinct2series/JA-JP/GUID-D5794FF1-8341-4B82-8BCE-99E6A7C0C6E0-2536.html
  7. Garmin サポート「Garmin Connectアプリに関するよくある質問」 https://support.garmin.com/ja-JP/?faq=N7qM9eVuzl77PNYKV8ORX5
  8. Android Developers "Health Connect data types" https://developer.android.com/health-and-fitness/guides/health-connect/plan/data-types
  9. Molina-Garcia P, et al. Validity of Estimating the Maximal Oxygen Consumption by Consumer Wearables: A Systematic Review with Meta-analysis and Expert Statement of the INTERLIVE Network. Sports Med. 2022;52:1577-1597. https://doi.org/10.1007/s40279-021-01639-y
  10. Lambe R, O'Grady B, Baldwin M, Doherty C. Investigating the accuracy of Apple Watch VO2 max measurements: A validation study. PLoS One. 2025;e0323741. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0323741

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